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第7章_1

テンガン山に行こうとするピカチュウ達。
しかし、例のアイツが・・・・。

「ゲンガー様!!」
「どうした?ゴースト共?」
「さっき、ピカチュウどもを影から見守っていたんですが、テンガン山に行くそうです!」
「もうあいつに関わってひでえ目にあうのはごめんだぜ!せっかくギラティナもいなくなったことだしまた自由に生きさせてもらうぜ!だがあの慌てようちぃーっと気になるな…少しつけてみるか」
「アイアイサー!」

ちなみにゲンガーは生きていたのだ。
息が絶えそうになった時、ゲンガーの手下のゴースト達が、自分たちが持っていた元気の塊でゲンガーを復活させたのだ!
ゲンガーはピカチュウ達を邪魔する事ができるのか?



その頃…
エレキブルは戦いで傷付いたポケモン達を集め、研究所からの脱出を図っていた。
「(後は、処分されそうな奴らだけだな)」
地下の研究室…処理場へ向っていると、その中へ入っていく人影が見えた。
「(あれは確か…幹部のサターン!)」

「あ、これはサターン様」
中にいた白衣の男が、恭しく頭を下げた。
「こいつらを処分しておけ」
サターンはモンスターボールを男に渡した。
「はい…この3個ともですね?」
「ああ。この役立たず達のおかげで、とんだ茶番に付き合わされた。ボスが帰るまで私は休む。頼んだぞ」
「はい、すぐに」
「(畜生!またしても…!)」

「なあニャルマー…俺達も行かなくてよかったのか?」
「3匹はあの子が助けたし、ピカチュウは強いし、アタシらの出る幕ないよ」
バトルの間、隠れていたニャルマーとムクホークも出口を探していた。
「アンタはどうせミミロップが目当てだろ?」
「(ギクッ)そそそそそんなこっここ事は…!」
「ん?あれは…」
「お、俺は別にミミロップたんに乗られたいとか乗りたいとかわっ…」
「しっ!……あのブル野郎じゃないか。あんな所で何やってんだい」


「処分、しょ~ぶん。うひひひひ…」
サターンが出ていくと、白衣の男は無気味な笑顔を浮かべて機械を操作し始めた。
バクンとボールが開き、瀕死の3匹が台の上へ乗せられた。
「させるかあ!」
エレキブルは後ろから、電気を纏った拳を男へ放った。
「ふんぎゃあ~!」

「おい!まだ意識はあるか?!」
黒焦げの白衣の横を通り、エレキブルは台へ近付いた。
「お…お前は…」
「えれきぶる…」
「何で…俺達を助けるんだよぉ…?」
「俺も助けられたんだ。あのピカチュウによってな」
「…何だって…?!」
「まあ、聞いてくれ…」
エレキブルは、ユンゲラー達にピカチュウ達の事を語り始めた。

「ふ~ん…なるほどねえ…アイツも仲間に…」
「…いいから早く行こうぜ…見つかったら俺もフライドチキンに…」
「うるさいね。これはチャンスじゃないか…アイツらを取り込んで、ピカチュウを出し抜いてやるのさ」
ニャルマーは、ニヤリと笑みを浮かべた。

「なんて考えてたけど…あの電気鼠、けっこういい男じゃないか。謀反なんて今はやめてやろうかしらねえ…。なーんか嫌な予感がするしあいつら仲間に引き入れてピカチュウ達の様子を見に行くか…」



その頃のエムリット達…

「…遂に始まってしまうのね。」
「…わたくし達も必死に運命に逆らおうとしましたが…。」
「…レジギガスも……ギラティナも……みんな駄目だったな…。」
「やっぱりあの御方の考えは止められられないのかな…?」
「………。」
エムリット達は黙り込む。

エムリットは思い出したように呟く。
「……あのピカチュウ、初めて見た時もあの御方の影を感じたけど、完全に感情と自我は失っていなかったわ…。」
「…あの御方にも制御できない何かを…持っているとでもいうのでしょうか。」
「強い意思…。逆境でも諦めない心…。」

「…まだ諦めちゃ駄目なんじゃないかな?」
「…そうですね。小さな…あまりに小さすぎる希望ですが…。」
「あのピカチュウにかけてみる?」

エムリット達は何かを決心したような表情をした。
「やりましょ。このまま黙ってるよりマシだわ。」
「そうですね…。最後の抵抗…やってみましょう。」
「そうと決まったらピカチュウが今まで集めた手下達にこの事を伝えてくるよ!いくらなんでもあの人数じゃあの御方にとって抵抗にもなりはしないだろ?」
「賛成!じゃあアタイ、ハクタイ辺りに行ってくるわ!」
「ではわたしくしはキッサキ方面へ…。また三人で…笑いあえる時がきたらいいですね…。」
「大丈夫だって!じゃあ集めたらテンガン山に、ピカチュウの所に集合だ!」
「うん!」「ええ。」



「え?ピカチュウ、休むんじゃ?」
「疲れで頭が混乱していた。今は休んでいる暇などない、嫌な予感がする!」
「今までに無い慌てよう…わかったわ。行きましょう!」
「でも傷が…。」
「大した傷じゃない、ドンカラスにもらった薬があるだろう!?走りながら使う!」
「は、はい!」

普通に洞窟の中を駆けていたんじゃ間に合わない気がする…。とてつもない嫌な予感が…。
ん…俺達くらいなら登れそうな小さな足場がある!

「あの足場で崖を駆け登る!落ちるんじゃないぞ!」


山頂に何とかたどり着いた。
「はあ…はあ…ここを抜ければ槍の柱と呼ばれるところです。おそらくそこにあの人間は…。」
「すぐに行くぞ!」

道中、例の宇宙人たちも見かけたがもうすでに誰かに負けた後らしくうなだれていた。
構わず駆け抜け、先に進むと神殿のような…おかしな風景の場所に出た。
ここがおそらく槍の柱…。
! あの人間たちもいる!


「…もう誰にも邪魔はできない。」
アカギと呼ばれる人間が赤い鎖を天に掲げる!
すると、赤い鎖が光だし…
「グギュグバァ!」「ガギャアギャア!」
黒い龍と白い龍の様なポケモンが現われた!

「!?…バカな!!二匹も現われるはずが…!?」
アカギは驚いた様子だ。
「あ、赤い鎖を…!!」
しかし赤い鎖は砕け散り、あの石板へと姿を変える!
「な、何ィ!?」
「な、何がどうなってるの!?」
「何だってんだよー!?わけがわからないよ!」

その時、ピカチュウの道具袋が光を放つ…あの笛が光っている!

― 時は来た! ―


笛が勝手に鳴りだすと、天から階段の様なものが降りてくる。
「グガァ!(行け!あの御方がお待ちだ。)」
「ガギャア!(早く行かねば巻き込まれてしまいますよ!)」
「ピカピッ!?(お前達は何だ!?)」
「グアァ!(すべては上だ!)」

よくわからない。理解不能だ。だが行かなければならない!そんな気がする!

時が狂い空間が歪み始める!

「何だかよくわからないけどマズイッ!あのポケモンを止めようっ!」
「わ、わかった!」
「なぜだ…完璧だったはずだ…。」

俺達は階段を駆け上る!


長い階段だ。まるで天まで続くような…。
下ではあのポケモンを止めようと赤帽子、縞シャツがドダイトスとゴウカザルで戦っている。
大丈夫なのだろうか…?
! 何故俺は人間の心配などしている!?

長い階段を上りきると…そこにはあのポケモン…今まで何度も俺の前に現われたあのポケモンがいた!!

「…待っていたぞ。」

「お前は…お前は何なんだ!?」
あのポケモンは少しの沈黙の後、言葉を放つ。
「我が名はアルセウス。…時は来た…今こそすべてを話そう……」

あのポケモン…アルセウスは俺にすべてを話す…。
俺を利用していたこと、別に人間に恨みがあれば誰でも良かったということ、世界を一度滅ぼし、自分の都合のいい自我の無いポケモンの世界だけに創りということ…

そして今まで傀儡として働いてくれた礼に、俺だけはこのまま新世界に連れていくと……!!


俺は利用されていたというのか…?
今までの行動はアルセウスの手のひらの上で踊っていたに過ぎないと…?
自分の心だと思っていたものもアルセウスの思い通りだったと…?いや、これだけは違う!
手下…仲間を想う気持ち、あの安らぎ、楽しさは俺のものだ!仲間と旅を続けたのは俺の意思だ!
この大切な仲間たちをこんな奴に消されてたまるか!

「ふざけるな!!」

アルセウスは凄まじいプレッシャーを放ち始める!
「傀儡でさえも我に反すると言うか……!?やはり自我を持つものなど必要なかったのだ!我は世界を滅ぼし、我以外自我の無いものだけの世界に創りなおす!!
その前に傀儡よ!思い通りに動かん人形などいらぬ!この我の力で消し去ってくれよう!」

「上等だ!仲間…いや、俺が支配する世界を消されてたまるか!」

「繰り糸に逆らう愚かな傀儡よ…!裁きをうけるがいい!」

アルセウスの周りを16枚の石板がゆっくりと回り始めた!

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