第6章 - 5

「パチリスの逆襲」
また発電所前にパチリス達が集まっている。
「前回は失敗したしたけど、今回はうまくいきましゅ!」
「まだなんかやるんだぞー?」「諦めるでち…。」
「あの電気鼠に出来て僕ちん達に出来ないはずがありましぇん!今度はあの電気鼠の手下の住み着いてる森の館を襲撃するんでしゅ!」
「そ、そうだぞー!電気鼠に出来て僕達に出来ないはずが無いんだぞー!」「…そうでちね!やるでち!」
「わかったら行って来るでしゅ!」

恐る恐る館に近づいていくパチリス達…
「こ、怖いんだぞー…。」「やっぱり無理かもでち…。」
その時、バタンと洋館の扉が開き、ドンカラスが出てくる。
「たまには羽のばさねえと黴びっぽくなっちまうわなあ…。」
「だ、誰か出てきたんだぞー!?」「声をかけてみるでち!」
パチリス達はドンカラスに寄っていく。
「…なんでえ?おめえさんがたは…?」
ヒソヒソ「や、やっぱり怖いんだぞー!…」「近くで見ると大きいでしゅ…」
「子どもは帰りな。ほら、このポフィンやりやすから。」
「え!?だぞー!」「わーいでち!」
パチリス達はポフィンを齧りながら帰っていった。
「何しに来やがったんでしょ…。まあ、いいや。あっしは散歩、散歩と。」

「で、お前達はポフィン渡されて帰って来たんでしゅか……。」
「おいしいんだぞー!」「いい人でちた!」
「何、買収されてるんでしゅかーー!…僕ちんの分は?」
「無いぞー!」「これしかないでち!」

「むきー!これも全部、電気鼠のせいでしゅー!!11!!電気鼠め、絶対に許さないんでしゅ!!」

続かない


「ぐっ…ぐがあ…い…いつの間にこんな手を…!」
「ただ逃げ回っていただけじゃないって事さ。誰かさんと違ってな!」
エレキブルの背中がシュウシュウ音を立て、焦げ臭い匂いが辺りに漂った。
これでもう、しばらく電気技は使えまい。

「こっ…このドブネズミがあっ…!」
口からも白煙を吐きながら、エレキブルはパンチを繰り出す。
だが、あいつの動きなど、とうにお見通しだ。
「アイアンテール!」
俺はガラ空きの横っ腹に、鋼鉄と化した尻尾を叩き付けた。
「がふっ…!」
エレキブルはバランスを崩し、どうっと地面に倒れた。

「やった~!たおれた~!」
「さすがです、ピカチュウさん!雪辱を晴らしましたね!」
「ううっ…それでこそ我が主君でござる!」
「くぅ~!シビれるぜえ~!早えとこトドメを刺してやれ!」

「ぐうぅ…く…うぐ…」
エレキブルは、苦悶しながら地面をのた打ち回っている。
「なら…そのドブネズミが、お前に引導を渡してやろうか」
俺は用心しつつ、エレキブルに近付いた。


「も…勿体つけずに…刺すならさっさと刺せえ!」
起き上がれないまま、俺を睨み付けてエレキブルは咆哮する。
「いいのか?今の状態で電気を喰らえば、お前は…」
「か…構わねえよ!どっちみち失敗した俺は…人間共に処分されちまうんだ!」
「…何だと?」

「この…ギンガ団てのはそういう奴らなんだ!ポケモンをただの道具としか思ってねえ…使うだけ使って…最後はポイだ…!そうやって始末された奴らを…俺は何匹も…」
奴の声が震え出した。
俺は沈黙した。手下共も言葉を失っている。

「は…早くしろ!まだ…戦ってくたばった方が…ナンボかマシだあ……ぁ…!」
段々と呼吸も弱くなり、奴は白目をむき始めた。

「…ロゼリア」
「あ…はい!」
「こいつにアロマセラピーをかけてやれ」
「えっ?!でも…」
「早く!」


アロマセラピーによってエレキブルは回復した。
「回復させてくれるとはな、恩でも着せようというのか!?」
「俺達と一緒に来いよ!」
「な、なに!?マジで言ってるのか?」
エレキブルはとてもおどろいていた。
「あぁもちろんだ。お前の力があれば心強い!」
「………いいだろう仲間になってやる。だが一つ頼みが…」
「なんだ?俺らにできる事か!?」
「俺も四天王にしてくれ!」
懐かしい台詞に笑いそうになった。
「悪いが四天王は決まってるんだ。だが7武海という地位をやろう。お前はこの辺りにいるポケモンと銀河団のポケモンを少しずつ説得してくれ」


一方のミミロップ達

「あ、あれは!」
「エムリット達だわ、変な機械に入れられて苦しそう…」
「フフフ…コイツら、思った以上に強いパワーを出しやがる…まだ出るのか、まだ出るのかっ!こいつを利用すれば…新しい世界を創造することができる!ハハハハハハハハ!」

「アイツはアカギ…下手に動いたら見つかっちゃうわ」
「でもこのままじゃエムリット達が…」
「わかってるわよ!…でも…」
「ん?そこにいるのは誰だ!」

やばい!アカギに気付かれた!


「見つかったか!そのポケモンを離せっ!行くぞドダイトス!」
「ドダァッ!!(おうっ!)」
見つかったのはミミロップ達では無く、先に来ていた赤帽子の少年だった。
「ミュ…(な、なんだ…。)」
「ミィ…(驚いたわ…。)」

「お前はあの時に出会った少年…。」


その頃のドンカラス達…

洋館の一室でドンカラスが暇そうにしている。
「あ~…ボスもゴローンじゃなくて、あっしを連れていってくれりゃよかったのに…。」

ビッパがうれしそうに走ってくる。
「何だ?」
「また新しい友達を連れて来たお!」
「…どうせまたろくでもねえ奴なんだろ?」
「そんなことないお!紹介するから外に出てほしいお!」
「へーへー…。」
ドンカラスは面倒臭そうにビッパについていく。

外に出ると木の枝に何かぶらさがっていた。
「友達のミノムッチ君だお!」
「………何が出来るんで?」
「頭の蔓みたいな所がすごい早さで伸び縮みして上下に動けるお!」
ミョーン ミョーン ミョーン ミョーン…

「帰れ。」


「ひどいおーー!せっかく仲間見つけてきたのに」
「いや…もはやあんなのポケモンじゃないから」
「ミョン…ミョン…」
おや?突然ミノムッチが光はじめた!
「うわっ!もしかしてこれは…」
「進化だお!」
ピカーーーン!

おめでとう!ミノムッチはミノマダムに進化した!
「…だからなんだってんだ」
「あらやだ、私の美しさがわからないの?オーホッホッホ!鏡よ鏡…この世で一番美しいのは誰?」
ドーミラーにそう問いかける。
すると…

ミミロップたん

「あらやだ、こ、これはきっと何かの間違いねっ」
「もう1回…鏡よ鏡、この世で一番美しいのは?」
「ミミロップたん」
「鏡よ鏡…」
「ミミロップたん」
「鏡…」
「ミミロップたん」
一番美しくないのは?
「ミノマダム」
「ムキーーーーーーー!」
「…ハクタイの森に帰るとするか…」
続かない


「そうか。君が…ギンガ団に逆らっているポケモントレーナーか」
「当たり前だ!お前達のやり方は間違っている!」
「……ここに来た理由は分かる。この3匹のポケモンの事だろう」
「彼らをどうするつもりだ!」
少年は怒りもあらわにアカギに立ち向かう。
だがアカギは、予想外の言葉を発した。

「あのポケモン達はもう必要ない」

「な、何だって…?!」
「君が引き取ってくれるなら処分する手間が省ける。自由にしたまえ」

「一体どういう事なの?!」
「いるのか?いらないのか???」
「さあ…アタシにも、よく分からないけど…分かるのは…」

「だが…その前に、ギンガ団に楯突く君の力を見せて貰いたい!いくぞ!!!」
アカギはモンスターボールを床に放った。

「…あの子は、少なくともアタシ達の味方で、今ちょっとしたピンチだって事だね」


一方ピカチュウ達

エレキブルは仲間にしてくれるなどと言われ喜びも半々に複雑な面持ちであった。
あれからも俺はいつもの冷静な言い方で、会話を続ける。手下達はその様子を見て微笑んでいるようにも見える。
―自然にエレキブルはいい仲間になるとわかっているんだろう。
「お前、俺はあんたにあれだけの仕打ちをしたんだぞ。敵役は消されても当然だろう」

「最初会った時にも言っただろ。ポケモン同士仲間じゃないか。お前もそこまで悪い奴には見えない」
「それだけか?あとで俺が仲間のふりしてお前らを倒すかもしれないんだぞ!ギンガ団はそういう組織だ。」
「その時はその時だ。そんなことがあればまた全力でお前を倒す」
「いいのか?本当に俺で」
「ああ。お前はギンガ団に使われてただけだ。ここにいればまた人間共にいいように使われるだけだ。それなら俺たちと一緒に来たほうが楽しいぞ。」
「そうか…。すまないな試すような事を言って。確かにここにいれば今日のことでボロボロにされるだろうな..生まれた時からこの組織にいてずっと俺は人間の言いなりだった。この運命を恨んだこともあったがいつのまにか諦めていたんだろうな。」
とエレキブルはどこか遠い目をして吹き抜けの空を見上げた。
俺もつられるようにして空を見た。

―雲一つない美しい青空だ。こんなに空がきれいだと思ったのも何年ぶりであろうか。

- 22 -
スポンサーリンク
スポンサーリンク