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第5章_1

「相変わらず霧が濃いな…」
やはり、洞窟の地下は真っ白にけぶって視界が悪かった。
湖にでも落ちたら大変だ。やはり、また案内が欲しい。
そう思った時…

「ピカチュウボス!キキィ!」
「うわあああ!」
霧の中から現れたのは…
鋭い目をして、巨大な口を開けたコウモリだった。

「なっ何者だ?!俺はお前など知らんぞ!」
「何言ってるだっキィ。前に、ここで会ったズバットだっキィ」
「え…ええー?!」

「ぜんぜんちがう~」
「だって…あんた目があるじゃない。ズバットは無かったわよ?」
「洋館に行った後、ドンカラス達を手伝ってるうちに進化したキィ。あんた達だって、ピカチュウボス以外は変わってるキィ?」
「まあ…確かにそうですね」
「今はゴルバットだキィ」

こいつも進化か…。


「そうそう、伝言があるキィ」
「伝言?」
「ドンカラスの手下が変な石版を拾ったらしいキィ。大事な物かも知れないから森の洋館まで来てください、との事キィ」
「石版?」
「この前キッサキ神殿で拾った石版と関係があるかも知れないわね。」
「行ってみようよ~」
確かに、一見の価値はある。
「分かった、ありがとう。それから、また道案内を頼む」
「了解っキィ!」


ズバット…もといゴルバットの案内で、俺達は迷うことなく洞窟を進んだ。
それにしても…

「もう!コイキングイラネ!」

…相も変わらず、物好きな釣り人がいるようだ。

「なあ、ひょっとして、ここに珍しい魚でもいるのか?」
「う~ん…珍しいというか何というかっキィ…」
「何だ?」
「世界一醜い、という魚ポケモンなら、ごく稀に見るキィ」

…人間の考える事は良く分からない…


「バス…」
「あ、あれが世界一醜い魚ヒンバスだキィ」
「あれが…」
「バスバス…」
「まぁ進化したら強くなる可能性もあるし、一応仲間にしておくか」
「おい、ヒンバス」
「バス…?」

ピカチュウは野望のことを話した。
「…バス?」

だめだ、話が全然通じていない…
アイツにはアイツのペースがあるのだろう。
俺はあいつを海に放してやった。
世界一醜い魚は世界一仲間にしにくい相手でもあったようだ。
「バス…」


「無駄か。顔が悪いだけでなく頭までも悪いとは救い用が無い。」
俺は苛立ち悪態をつく。
「もう行くがいい。」
ヒンバスを放してやる。ヒンバスはノロノロと逃げていった。
「あっ!シーヤのみ、みずのなかにおとしちゃった~!ムウマージのオヤツ~・・・!」
ムウマージが叫ぶ。
「何をやっているまったく。」
するとさっきのヒンバスがすごい勢いで戻ってきて、シーヤの実に食らい付く!
先程のノロノロとした動きとはエライ違いだ。
「餌にだけは食いつきがいいか。卑しい奴め。」
俺はさらに苛立つ。
・・・ヒンバスがシーヤの実を食べおわると、ヒンバスが光に包まれる!
「!?」


おめでとう、ヒンバスはミロカロスにしんかした!

ヒンバスが醜い魚から、瞳が綺麗で鱗にも艶があり尾の先もステンドグラスの様になった美しい蛇になった。
「な、なんと・・・。」
「信じらんない・・・。」
「ミ、ミロカロスですね。ヒンバスから進化するなんて、知りませんでした。綺麗です~。」
「ムウマージのオヤツ~・・・。」
ミロカロスは俺を怒ったような目で見つめている。
「先程は随分と、好き勝手言ってくれましたね・・・・・。」
「あ~・・・それはすまなかった。」
「ふんっ、まあ今、あなたに言われた事を思い出しても醜い者の妬みにしか聞こえませんわ。」
「な、何ですって~!?ピカチュウはこんなにカッコイイじゃない!」
ミミロップが怒る。
「あら、仲の宜しい事。醜いもの同士お似合いですわね。」
「むっかあ~!私だって可愛いんだから~!勝負よ!」
「ふん、野蛮ね。醜い争いなど好きじゃありませんわ。」
「戦いじゃないわ!この辺に住んでいるポケモン達に、誰が一番綺麗でかわいいか決めてもらうのよ!コンテスト勝負!」
「いいですわよ。どうせわたくしの圧勝でしょうけど。もしわたくしが負けるようなことがあれば何でもしてあげますわ。」
「言ったわね~!!」


「じゃあこの辺のポケモンを集めてきてやるッキィ。」
くだらない事になった。俺達もなんだか参加させられるらしい。
マントの他に羽飾りだの丸い石だのゴテゴテつけられる。
「絶対負けないわ!」
ミミロップが一番やる気だ。
「え~と、人間のやるポケモンコンテストはまずビジュアル審査、次にダンス審査、最後に演技審査らしいですよ。
僕達もそれでやりましょう。フッ、僕だって負けません。」
ロゼリアも何だかんだ言ってやる気である。進化して少しナルシストになったか?


「集めて来たキィ。」
ポケモン達がゾロゾロと集まってくる。すごい数だ。
「燃えてきたわ!このポケモン達を全員私の魅力でメロメロにしてあげる!」
「ふんっ、わたくしがいる限り無理な話ですわ。」
勝負は人間の来ない広い部屋でやることになった。
まずはビジュアル審査だ。
俺、ミミロップ、ロゼリア、ミロカロスが4人並ぶ。
「まずは俺からか・・・。」
少し前に進んだ後、方向転換して元の場所に戻る。
「かっくい~!」
少しだけ歓声があがった。というか言ったのはムウマージとミミロップだ。お前らに言われても意味が無い。

次はロゼリア。同じように動く。
「「これは中々に美しい・・・」」
「フッ・・・。」
先程より大きな歓声が他のポケモンからあがる!ロゼリアに負けたのは少しショックだ・・・。

次はミミロップ。
「「「かわいい~!」」」
「当然よ!」
また先程より大きな歓声が。

最後はミロカロス。
「「「「うおおおおお!これは素晴らしい美しさだ!」」」」
「当たり前ですわ。」
一番大きな歓声があがる。まずいな。

「じゃあ皆、投票頼むッキィ。次はダンス審査だっキィ」


投票結果
ミロカロス 105票
ミミロップ 104票
ロゼリア   81票
ピカチュウ   2票

「なかなかやりますわね…
でも所詮爆乳と美脚しか取柄がない女…
次のダンス審査で差を大きくするですわ!」


次はダンス審査。順番にメインで踊り、他の奴はバックダンサーをやるらしい。

また俺からだ。正直ダンスなど生まれてから一度もしたことが無い。
フラつき、踊りといえるような代物じゃなかった・・・。
それでもちゃんと同じ踊りをバックダンサーのミロカロス達は完璧に踊る。恥ずかしい・・・。

次はロゼリアだ。クルクルと技のはなびらの舞を応用した踊りを踊る。
俺だけついていけない。目を回し、フラついてミミロップとロゼリアにぶつかる!
「うわっ!」「きゃあ!」
二人とも倒れてしまった。
「不様ね。」

次はミミロップ。
うまく踊るものだ。
俺はやっぱり踊りについていけない。ロゼリアも少し踊りが合わなくなってきた。

最後はミロカロス。
その長い体をいかした不思議で綺麗な踊りを踊る。
当然、できるわけが無い。ミミロップは頑張っているが・・・。
ペシンッ!
ミロカロスの尾がぶつかり、ミミロップが転ぶ。
「あら、ごめんなさい。」
「ちょっと~!わざとでしょ!?」
「なんのことかしら?」

「次は演技審査だっキィ。審査員はムウマージとザングースとゴルバットがやるキィ」

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