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第3章_1

「それじゃあボス、お気をつけて!」
ドンカラスとヤミカラス、そしてポッチャマその他大勢のポケモン達に、見送られながらハクタイの森を発つ。
ここから近いテンガン山の洞窟の入り口へはつり橋を渡らないと行けないということ、そしてそのつり橋は一つしかない事をドンカラス達から聞き、少し危険だがハクタイシティを人間から隠れつつ抜けることにした。
幸い今は夜、余程のことがなければ見つかることは無いだろう。


ゆっくりと忍び歩き時には大胆に走りながらハクタイシティの中を進んで行く。
「人間の街をポケモンだけで歩き回るなんて初めてです。」
「私もよ。」
「ムウマも~。」
「しっ!建物の影に走れ!」
向こう側から人影が来るのが見えたので、急いで指示を出す。
あれは・・・あの時の人間。もうこんな所まで来ていたか。
「・・・もういいだろう。先を急ぐぞ。」
無事、気付かれずにすんだようだ。
「あのりゅうのせきぞうなんだろ~?」
「あれは神を模した石像みたいですね」
「今はそんなもの関係無いだろう。急いで抜けるぞ」
「は、は~い。」
何とか無事にハクタイシティを抜けた・・・。


これが例のつり橋か・・・。
対岸に人間がいないことを確認し、急いで渡る。
「ちょっと~!揺らさないでよ!」
「す、すいません!」
「騒ぐな。黙って渡れ。」
ふう。無事、全員渡りきり洞窟の入り口にたつ。
「よし、入るぞ。」


洞窟の中は思ったより広い。
「ここがテンガン山の中なんですね。」
「何だか少し寒くない?」
「この先はもっと気温が下がるだろう。この程度で文句を言ってたら身がもたんぞ。」

少し進むと大きな岩が道を塞いでいる。
「あちゃ~。」
「どうする?」
「どけ。俺がやってみる。」
思い切り岩に尾を叩きつける。
すると思いの外、簡単に岩は砕け散った。
「す、すごいです!」
これが電気玉の力か・・・。すばらしい、すばらしいぞこの力!体の底から沸き上がってくるようだ!
「ふはは!では先に進むぞ!」
「かっくい~!」


地下二階は深い霧につつまれていた。
「視界が悪いな。いつ何かが襲ってきてもいいように準備だけはしておけ。」
「う、うん。」
「それとはぐれないよう気を付けろ。」

キィー、キィー!バササッ
・・・何かが飛び回っているようだ。こちらに気付いていなければいいが。

バサササササササ!!

音が近づいてくる!こちらに気付いているようだ!
「ッ!気を付けろ!何か来る!」

「血だ!血をよこせ!」


ッ!マントを翻し、襲撃者の攻撃を防ぐ!
「キィ!この布、歯が立たないキィ!」
なる程、丈夫なマントだ。距離が近づいたことで、襲撃者の正体がわかった。
こいつはズバット、血が好きなコウモリポケモンだ。
この俺を襲うとはいい度胸だ。かえりうちに・・・と言いたい所だが、この先の道案内も必要だ。
ここは話をしてみるとしよう。

「おい、お前。俺を襲った無礼は許してやろう。そのかわり俺の話を聞け。」
「そんなもの聞く気は無いッキィ!血!血!血だぁ!血をよこせぇ!」
・・・力付くで黙らせるしかないらしい。


「キィキィ!! ッーーーーーーッ!」
しまっ、§☆§※@*§○!
ちょ、ちょうおんぱら・・・おりとしらことらまともにうけ・・・。
あたまがふらクラして・・・でもこうげき・・・。

バチバチィッ!

「きゃっ!もう、危ないわねえ!どこ狙ってんのよう!」
「超音波を食らったようですね。ぼ、僕はピカチュウさんを安全な所へ運びます!ミミロルさん!ここは任せました。」
「何よ・・・もう!」
「がんばれ~!」
は、はなせおりはズびゃっトとたたか~・・・


「ピカチュウをあんなにした罪は重いんだから!」
「キキィ!お前の血!吸わせろぉ!」
「(ちっ、この霧じゃ相手がどこにいるかわかんないわ・・・。)」
「キィ、キィー!」
ズバットの牙がミミロルを襲う!が間一髪かわす。
「うわわ、危ないわね!あんたの口付けなんてごめんよ!(でもどうしてアイツは私の位置がわかるの・・・?目もないし・・・。!・・・そうか!そういうこと!)」
ミミロルはピタリと動きを止めた。
「ど、どうしたの~?うごかないとやられちゃうよ~!?」
「チャ~ンスだっキィーー!」
バササササササササ!
「そこだぁっ!雷パンチ!」
「ギャギャギャッ!し・び・れ・るッキィーー!ガクッ」
「ふう・・・なんとか勝てたみたいね・・・。」


「・・・えーと、確かキーの実が・・・。」
なんら・・・?んぐっ?
ハッ!
「敵は?ズバットは!?」
俺は飛び起きる。
「もうミミロルさんがやっつけましたよ。」
「ふう、そうか・・・。よくやった。」
「えへへ・・・。」
倒れているズバットのもとに歩み寄る。
「な、何だッキィ?もうあんたらの血なんていらないっキィ・・・。」
「そのままでいいから話を聞くがいい。」
俺はズバットに野望を・・・

「・・・わかった、あんたらに協力してやるキィ。」
「そうか。」
倒れていたズバットが飛ぶ。
「フラフラだキィ・・・。で何をすればいい?」
「エイチ湖まで向かう。出口まで案内してほしい。案内の後はハクタイの森の洋館に向かえ。できればお前の仲間にも同じ話をしてもらえるとありがたい。俺の名を言えば手厚く迎えて貰えるだろう。」
「わかった。ついてくるキィ・・・。」


ズバットに案内されて霧の中を進んでいくと、横の方から水音が聞こえる。
どうやら、洞窟の中に湖があるらしい。

「…誰かいるキィ」
「こんな時間にか?」
「時々、人間が釣りに来るキィ」
こんな辺ぴな所で釣りとは、物好きもいるもんだ。

ズバットの言う通り、すぐ近くに人影らしきものが見えたが、
「またコイキングかよ!」
どうやら、釣りに夢中で我々には気付かないようだ。
さっさと通過するとしよう。

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