第2章 - 2

3匹のうち1匹か…。
俺は、今まで手下にしたやつらを思い返してみた。
俺は電気。ミミロル(とビッパ)はノーマル。スボミーは草。ムウマ(とゴース族)はゴースト。
当然カラス達は非行…いや飛行で、イシツブテは岩だろう。
ここは、まだ手下にしていない炎タイプか水タイプが欲しいところだ。
とすればカメは除外して、サルかペンギンか…
と考えていると、

「…大丈夫だよ!ちょっとならポケモンも出てこないって!」
落ち着きのないシマシマシャツと気の弱そうな赤帽子のガキがやってきた。
こいつらが初心者トレーナーか。

「おい、取り敢えず隠れろ」
あんな素人共を感電死させるぐらいワケはないが、今はまだその時ではない。
俺達は3匹をボールに戻し、近くに身を潜めた。
「何も持たずに草むらに入るなんて、全くいい度胸してるわよね」
「こんなにポケモンいるのにね~」
「しぃっ!聞こえますよ!」

「カバン…だ…さっきの人が忘れたのかな」
ガキ共が草をかき分け、カバンに近付いた時…

きゃぴるるきゃぴぴぃーっ!

けたたましい声と共に、寸詰まりな鳥が飛び出してきた。


「な、なんだってんだよー!」
「うわわ、とりあえずこのポケモンを!」
あの人間たちが出したのは…ヒコザルとナエトルだ。

…難なく鳥達を倒し、人間たちは去っていく。
「残ったのはポッチャマだな。」


「…というわけでよろしくポチャ~。」
「うむ。」
残ったポッチャマを無事、手下にできた。
「ボクはどうすればいいポチャ~?」
「そうだな。これ以上人数を増やしてゾロゾロと歩いていては人間共に見つかりやすくなってしまうだろう。
ここから北にハクタイの森と言う場所がある。そこの森の洋館にむかえ。俺の名前を出せば手厚く迎えてもらえるだろう。」
「わかったポチャ~!」
ポッチャマは森の洋館に向かった!


「さて、次はどこに向かうか。」
「ね~、ピカチュウ。この湖綺麗だし、少し周りを歩いてみたいんだけど…。」
「そうですね。せっかく来たんですし…。」
「ムウマも~!」
たまには手下を休ませてやるか。
「しかたない、少しこの湖の周りを散策するとしよう。」

しばらく湖の周りを歩いていると…。
「ふんふんふ~ん♪」
何というか…メノクラゲを人間に近付けて紫色にしたようなポケモンに遭遇した。
「誰~?」
こちらに気付いたようだ。せっかくだ話し掛けてみることにしよう。
「俺はピカチュウ、敵意は無い。少し話を聞け。」
ピカチュウは野望を…

「ふ~ん、面白そう!」
「そうか。」
「でもごめんね。アタイは協力できそうにないな~。この湖、守らなきゃいけないし…。
今もたまたま息抜きに出てきただけなのよ。ほら、あの赤帽子の子いたでしょ?好みのタイプだからたまに見にくるの!」
「そうか…。」
残念だが諦めるとしよう。
「あ、でもこの辺のポケモンに話をすることくらいならできるかな。それとユクシーちゃん達にもテレパシーであなた達の事話しといてあげるから、行ってみるといいよ!」


「ありがたい。そのユクシーというのはどこにいる?」
「えっとねー。ユクシーちゃんはここから北のエイチ湖にいるよ!アグノムちゃんは・・・えへへ、忘れちゃった!ユクシーちゃんに聞いて!」
「わかった。」
ピカチュウは去っていった。

「あのピカチュウ、面白い運命をせおってるわね~。これからどうなるか楽しみだわ。」


さて、次の目的地も決まったし手下たちと合流するとしよう。

「な、なんなのよ~っ!」
この声はミミロルだ!急いで声がした方向に向かう!
「へっへ~、ミミロル見~っけ!ゲットしてギンガ団の下っぱから卒業だ!」
宇宙人みたいな格好をした奴がミミロルに向かってモンスターボールを投げる!
「ピカピッ!(待ちなっ!)」
間一髪、モンスターボールを電撃で破壊する。
「な、何だこのピカチュウ!」
「ピカッ!ピカピカチュッ!(こいつは俺のもの(手下)だ!手を出さないで貰おうか!)」
「ミッ!?(えっ!?)」
俺は宇宙人みたいな奴に電撃を食らわす。
「ひ、ひゃ~!?」
宇宙人は逃げ出していった。

「ふん、弱いな。これからは人間に見つからないよう、もっと気を付けろ。」
「う、うん…。(俺の「もの」ってどういう意味だろ?)」
「何してる?さっさと合流しに行くぞ。」
「は、はい!」


全員と合流できた。
「集まったか?」
「うん。」
「はい。」
「たのしかった~。」
俺はさっきであったクラゲの事を話す。かくかくしかじか

「そんなことがあったんですか。それはエムリットかもしれませんね。」
「エムリット?」
「はい、シンオウの神話に出てくる神の一人です。」
「そんなのにあえたなんてすごいね~。」
「エイチ湖への道は寒く厳しいので、一度森の洋館へ行って旅の準備をしなおしませんか?」
「そうだな、そうしよう。」


「よし、そうと決まったらさっさと森の洋館へ行くぞ。」
「…その風船、どこから出したの?」
「頬袋。」
「一応、ピカチュウさんはハムスターですからね…。で、それで何をするんですか?」
「空を飛ぶ。ピカチュウ族の器用さをなめるな。一度行ったところしか行けんが。だが…。」
「だが?」
「この携帯用小型風船では二人までしか運べん。そうだなムウマ、お前は飛べるだろうスボミーを運べ。(スボミーの方が軽いだろうからな。)ミミロルは俺に掴まるがいい。」
「わかった~。」
「う、うん!」
「では行くぞ!」


俺とミミロル、ムウマとスボミーは森を目指して飛び始めた。
「北へ行くには、テンガン山の洞窟を抜けないといけませんね」
スボミーによれば、シンオウの西側から入る洞窟の入口は、クロガネの先にある所か、ハクタイの街を抜けた所かのどちらからしい。
どっちみち森へ戻るのだから、ハクタイ方面から入るとしよう。

途中、下の道を、
「俺は最強のトレーナーになるんだああああ!」
と、さっきのシマシマシャツが凄い勢いで通り過ぎていった。
まあ、せいぜい頑張ってくれ。無理だとは思うが。

その他、ソノオの花畑に、何故かあの宇宙人達がわらわら集まっているのが見える。
「なにあれ~。へんなの~」
「さあな。さっきのサンドパンもどきでも狙ってるんだろう」
「でも、何かおっかなそうですよ…」
「…まあ、ピカチュウがいれば、心配ない…と…思ったりするけどね(ポッ)」
「ミミロルさん、急に静かになりましたね…?」
「あれ~?なんかほっぺあかいよ~?」
「なっ…何でもないわよ!うるさいわね~!(俺の「もの」って、もしかして…)」

さっきからミミロルが妙に大人しい。
ひょっとして惚れさせたか?フッ、俺も罪な男だぜ。
だが、野望を達成するまで色恋は禁物だ。


「そろそろハクタイの森が見えてきたな。」
「ムウマつかれた~。」
「もう少しだ、我慢しろ。(こいつも意外と重い…。)」
「大丈夫?」
「問題ない。(何だか湖の時からミミロルの態度が妙だが・・・?所詮手下、おかしな愛着は抱かないようにしなければな。)」
着陸の準備をと…。

その時、緑色の蛇のようなポケモンが凄い勢いで通り過ぎた。
「ギャオオオオォォォォン…」
「おっと!」
「あぶないな~。」
「あれも伝説のポケモンですかね…?なんだかピカチュウさん、まるで伝説のポケモン達を呼び寄せているみたいですね!」
「そういうたいしつだったりしてね~。」
「冗談はやめろ。降りるぞ。」

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