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第22章_1

そのころピカチュウとニャルマー…

「ここだな…」
今までとは明らかに違う扉…この先に奴がいると考えて間違いないだろう。しかし…
目の前の扉には鍵がかかっていた。

少し考えれば気づいたはずだ…今までも随所に鍵のかかっている部屋があった。
まして重要な部屋に鍵がかかっていないはずがない。
どうする…一度あいつ等ののところに戻るか?
しかしあいつ等のことだ…いま戻れば確実にバカにされるだろう…
だが、いまそんな悠長なことを言っている暇がないのも事実…
しかし…

―――ブーン

「なにをいつまでブツブツ言ってるんだい。もしかして、これをお探しかい?」
顔を上げるとニャルマーがニヤニヤとこちらを見ている。
尻尾にはカードキーが光っていた。
「なっ!どこでそれを…」
「さっきの子供のポケットから見えたんでねぇ、ちょいと借りてきたのさ」
「・・・・・よ、よしっ!行くぞ!」
「勢いでごまかそうとしてないかい?」
「・・・・・」


いた…!
ダークライが部屋の奥の椅子に腰掛けている。
他に動くものはない。
「ようこそピカチュウ、まさかここまで来るとは…正直驚いたよ」
「フンッ、お前にもう手駒は残っていない。ここまでだ…」
「クックック、果たしてそうかな?」

奴は相変わらず笑みを浮かべ椅子に座っている…なぜだ?
バンギラスもロケット団ももう残っていない。
もう奴自身が戦うしかないはずだ…

「クックック…手駒ならさっき運び込まれたんだよ、トラックでね…。そう、ちょうど108匹だったか…有効に使わせてもらった。」
「…!!」
「いでよ、ミカルゲ」



このタイミングでこのネタはどうかと思ったが電波を受信してしまったので仕方が無い

――ハクタイの洋館、いつもの部屋。

だらだらといつも通りテレビを見ながらぐうたら過ごしているドンカラス。
「ふあぁーあ、今日も暇だぁねと」
大きな欠伸を一つ。今日もハクタイの森は平和だ。

そんないつもの静かな森に――平穏を裂くように大きな音が響き渡る。
木々が薙ぎ倒される音、揺らぐ地、落雷のような足音。
「な、何事でぇ!?」
音の原因を確かめようと、大急ぎでドンカラスは洋館を飛び出す。

洋館の外に出ると、身長十数メートルはあるだろうか、岩を寄せ集めた巨大な巨人の様な物体が見えた。
間接や岩の隙間から紫色の霧を吹き出しながら、轟音を立て、地を揺るがし洋館にゆっくり迫ってきている。
「な、何でぇ……ありゃ……」
呆然としドンカラスはそれを見つめる。正気に戻ろうとぶんぶんと首を振り、目を数回瞬きさせた後、ドンカラスはもう一度それを見なおしてみた。
「夢や幻じゃねえ……このままあれが来やがったら館が壊されちまうッ!」
羽をパチンと鳴らしてドンカラスは手下のヤミカラス達を召集し、急いで巨人の下に向かっていく。


近づいてよく見てみると、巨人から吹き出している紫色の霧の正体はゴース達。岩一つ一つにとり憑いて巨人を動かしているようだ。

「やいやい、デカブツ!この先にゃあっしらの館があるんでぇ、止まりなせぇ!」
巨人は歩みを止め、ゆっくりとドンカラスに顔を向ける。ぐるぐる目の不気味な顔が彫刻されている頭。
その額に当たる部分にはゲンガーがふんぞり返っていた。
「ケケッ、久しぶりだなドンカラス」
「てめえはゲンガー……一体何のつもりでえ、てめえらに貸す部屋はもうねえぞ」
ニィッと口端を歪めゲンガーは笑う。
「部屋を借りる必要はねえよ。今から館は潰されるんだからな!この――」
「お゛ん゛み゛ょ゛ーん゛っ!」
両腕を振り掲げ、巨人が吠え猛る。
「千八十匹のゴースが合体したB(ビッグ)ミカルゲでな!ケケケケケッ!」
「ちっ、行きますぜッ! ヤミカラ――」

「待つおッ!」


どこからか現われたビッパがドンカラス達を止める。
「こんな時に何でえ!?」
「ここはパワーアップしたダンバル君達と僕に任せるお! ダンバル君達、やるお!」
「了解デス! 超磁力合体!」
ビッパの掛け声でそこら中からダンバルが集まり合体し始める。そして四体のメタグロスになった。
「おいおい、そいつらじゃ一分しか――」
「まだだお! ダンバル君達!」
メタグロスになったダンバル達がさらに合体する。そして――
「おおおッ!?」
「十六神超磁力合体! G(ゴッド)グロスだお!」
「ま゛ッ!」
巨大な鋼の巨人に姿を変えた。
「ゲェーーーッ!?」
ゲンガーが叫ぶ。
「よ、よし、ここは任せてみやしょ。」

「行くおっ、Gグロス! ギガコメットパンチ!」
「ま゛っ!」


Gグロスが鋼の拳をBミカルゲに叩きつけるが――
「ゲゲェー!?――ん?」
ぺちん、と情けない音を立てただけだ。まったく効き目はない。
「……どういうことでえ」
「合体維持に大きなエネルギーを使っているから、攻撃には殆んど割けないお」
「ケケケッ、バカが!今度はこっちの番だ、Bミカルゲ!デスシャドーボール!」
Bミカルゲが派手な動きで黒い球体を放つ――が、その大きさは数センチ。
ヘロヘロと飛びぱちん、とシャボン玉の様にGグロスの体で弾けて消えた。
「ゲェーッ!?」
「あっちも同じみたいだお」
「……」

その後も名前だけ豪勢な技の応酬が何時間にも渡り続いたが――
「ヤミカラス、マニューラ達とエレキブル達を呼んできなせぇ。でっけぇ粗大ゴミを二つ片付けないとならねぇんで」
「へい」
ドンカラス達により両成敗され、決着はつかなかったという。

続かない



~海上~

「スターミー殿、残りの特殊技は?」
「あいつらに効きそうなのは・・・パワージェムとサイコキネキスくらいしか・・・」
「ではそれらの技で援護射撃を頼む。拙者は直接攻撃で敵の気を引くでござる」
ザングースが戦ってる間にスターミーが特殊技を撃つ。簡単に言うとこんな作戦だ。
しかしギャラドスたちもバカではない。相手も作戦を立てていた。
「グギャアアアア!!」
ギャラドスが放つアクアテール。軌道はザングースのわずか左にそれた。
「狙いが悪いでござr―――――」
瞬間、地面が揺れた。
いやここは海上のはず。ではなぜ揺れたのか?
「・・・ぐえー・・・」
ザングースを乗せているホエルコが呻いた。
そう。残ったギャラドス3匹(ボス級)はホエルコ狙いに作戦をシフトしたのだ。
「アクアテールだったのが幸いですね・・・こうかはいまひとつです」
冷静に状況を判断するスターミー。そんなことを言っている間にもう一発くる。
今度は牙で噛み砕くつもりだ。


「『リフレクター』!」
スターミーはすかさず防御の壁を作った。
「『まもる』!」
ザングースは守りの体勢に入り、ギャラドスの攻撃を防いでいる。
防戦一方だ。
「僕のせいで・・・」
守られているホエルコは自分の無力さを恥じた。
海賊団でパシリにされていたホエルコにとって、誰かに守られるということは初めてであった。
こいつらの力になりたい。そう思った。
「うおおおおお――――――」
「!?」
「何でござるか!?」
ザングースの足場は光り、膨張していく。
「大丈夫、どんな攻撃でも受けられるぞ!」
そう、ホエルコは進化したのだ。
「僕が攻撃を全部受けます!その隙に!」
「OK!」
「承知!」
3匹のギャラドスが撃つアクアテールを全て受けてもびくともしない。
「『パワージェム』!」
「『ブレイククロー』!」
2匹の攻撃は見事に命中し、三つの巨体は海に沈んだ。
長かった戦いは、3匹のチームワークで勝利に終わった。



――シルフビル上空。

「――まだ破れないのか」
ボーマンダがミロカロスを急き立てる。表情は変わらないが、声色に焦りと苛立ちが少し見える。
ため息を吐きミロカロスは首を横に振る。
「……駄目です、やはり無理ですね。これだけ限定的に強力に結界を張られているとなると今の我らの力ではとても」
ダークライの張った結界によりボーマンダ達は行く手を阻まれ、シルフビルに入れずにいた。
アルセウスに生み出されし神々に向けられた特殊な結界。局所的に特化されたその力は非常に強く、転生し衰えた彼らの力では破ることはできなかった。

「ここまでやってくれるとは。やれやれ、余程我らは嫌われているようですね」
「これ以上くだらん遊びを覚える前に始末しなければな」
ミロカロスは地上に目をやる。
「……いえ、もう遅いようです。玩具の方が届いてしまいました」
シルフビルの前には数台のトラックが止まっている。
「……例の“再利用”か」
「ええ、吐き気のするあの“再利用”ですよ。誰の記憶から方法を引っ張り出してきたのやら」
「十中八九、発案者であるお前の記憶からだろうな」
「ほう? 随分と刺のある言い方ですね。折れた投げ槍、刺し貫かれた的――使えなくなったものを同時に再利用できる極めて効率的な方法だったではないですか。貴方も反対はしなかったでしょう?」
「……確かにあの古の戦争を我らの大勝に導いたのは事実だ。だが、ギラティナの離反を招く大きな要因の一つになったのも事実」
「潔癖過ぎるのですよ、奴は。おや? この感じ……噂をすれば、というやつですか――」


シルフビルの上空、ボーマンダ達の近くに不気味な銀色の火の玉が現れる。
その火の玉の周りを一つ一つ円を描く様に鬼火が灯っていく。九つ鬼火が灯ると銀色の火の玉が大きく燃え上がった。
炎は徐々に形を変え獣の形を成していく。鬼火を掴む様に九つ炎が伸び、九本の尾が出来上がった。
炎の中から現われたのは九本の尾を持つ狐――キュウコン。白銀色の毛並みが妖しく輝く。

「随分と派手なご登場ですね――ギラティナ」
「我が下へと流れてくる筈の百八の魂が消えた。……貴様の仕業かパルキア」
ギラティナと呼ばれた白銀色のキュウコンがミロカロスに詰め寄る。
「そうだ、と言ったらどうするおつもりですか?」
「貴様……ッ! またあのおぞましい所業を……!?」
九本の尾が影となり、ギラティナの翼によく似た形へと姿を変えた。赤い翼爪となった尾の先端をミロカロスに向け、キュウコンは唸る。
今にも飛び掛かりそうなキュウコンと、嘲笑を浮かべながらそれを見据えるミロカロスの間にボーマンダが割って入った。

「やめろ、パルキア。ギラティナ、誤解だ。我らの仕業ではない」
「何だと?」
キュウコンの尾が元の白銀色に戻る。

「……その通りですよギラティナ」

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