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第10章

アルセウスとの戦いの後、俺たちは森の洋館に戻りこれからの方針について話し合うことになった。
これから俺たちはどうするべきか、どのような活動をするべきか。
それともナマケモノのようにぐーたらしているか。
最初に口を開いたのはコイツだった。

「拙者は武者修行を・・・。」
そう、物知りのロゼリアだった。
「んー、ビッパとかマニューラとかいるし、僕たちが何もしなくてももう此処の地方は大丈夫だと思います。ぐーたらのんきに寝てます?」
「そんな生活つまらん。世界中のポケモンを手下にすると言ったはずだ。」
俺は即座に反論をした。といってもやる事がない。そうだ。
俺が此処に来るまで人間に育てられていたカントー地方に行ってみたい。
というわけで都合よく思いついたカントー地方に行こうかな、と思う。
コイツ等は置いてくつもりだがタケシのように地獄の果てまで着いていくだろう。
ま、別に俺はかまわないが。何しろコイツ等は俺にとって・・・説明するまでもないだろう。
「でも、ピカチュウさん。大丈夫ですか?」
「え?カントー地方に行くのに問題があるか?」
「どうやってそこまで移動するんですか?」
さて、どうするか。


思えば、カントーにいた俺が突然ハクタイの森に来たのも、アルセウスの仕業だったのだろう。
当然、道筋など分からないし、遠過ぎるため風船も使えない。
さすがのロゼリアも、シンオウ地方以外の事は分からないという。

「何か、シンオウから出る交通機関とかはないのか?」
「船ぐらいですかね。それも、近くの島までらしいですし……あっ!」
「何かあるのか?」
「そういえば最近、南の方に、他の地方のポケモンを連れてくる施設ができたそうです。そこに行けば、ここからも別の地方に行く方法が分かるかもしれませんよ」


「それなら聞いた事ありますぜ。何でも、公園みてえな所にポケモンを放してまた捕まえるとか。人間の考える事はよく分からねえや」
ドンカラスが首を傾げた。それはともかくとして…

恐らくポケモン達は、モンスターボールに入った状態で送られてくるのだろう。
(そうでなければ、運ぶのに大変なやつもいるからな)
だとすれば、それを運ぶ人間、そして人間を運ぶ乗物があるはずだ。
その乗物へ潜り込めば、カントーへ行けるかもしれない。
まあ、人間に頼るのは気が引けるが…
「他に手もないしな。よし、行ってみよう」
「ピカチュウの故郷ってどんな所かしら」
「楽しみです~」
「わくわく~」
「…これも己を切磋琢磨するため…」
「ドンカラス、これからもマニューラ達と協力してシンオウを治めてくれ」
「へえ!お任せ下せえ!」
「…止めてくれるな、ミミロップ殿…男一匹旅立ちの時でござる…」
「それじゃ、出発だ!」
俺達はドンカラス以下ヤミカラス達に見送られ、南を目指して歩き出した。

「…まずは拙者の宿敵ハブネークを打ち倒し、力を付けたその暁には……あ…あれ?ピカチュウ殿?!皆、どこへ行ったでござるか?!」


とはいったもの、ポケモンがいきなり乗り物に乗り込んだら怪しまれて捕まえられるに違いない。どうするか。
「ちょっと待つお!」
その声はビッパ、森の洋館から追ってきたらしい。どうした?
「人間になれる機械を作ったお!名前はASSHIMOだお。人間の言葉が分からなくてもダンバルが中にいるから、彼が人間の言葉を喋ってくれるお!」
都合の良すぎるロボットだな。ビッパが使え使え五月蝿いからさっそくはめてみたが・・・。
「ちょっと筋肉質じゃねぇか・・・?」
「格好いいと思うお・・・、そこらへんはばれないと思うからおk。」
こんなの着るぐらいだったら行きたくなくなったな・・・。
まぁいい、我慢だ。詳しい説明はダンバルに聞けて言われて俺は旅だった。
そのダンバルだが、実は公園は乗り物ではなくポケモンを転送しているかもしれないということを言い出したのでミオシティの船で乗ることにした。


夕暮れのミオシティジム…

「よし、今日はもう挑戦者もおらんし、お開きにしよう。各自トレーニングを欠かさないように」
「あ、トウガンさん…あれ、何なんでしょう?」
「何やら怪しげな奴が、さっきからウロウロしてるんですが」
窓の外を見ると、宇宙服のようなものを来た筋肉質の人物が、後ろにポケモンを3匹従えてぎこちなく歩いている。
「ほお、息子より逞しそうなトレーナーだな。スカウトしてくるか」
「冗談じゃありませんよ、あんな得体のしれないやつ」
「はっはっは、うちに挑戦しに来た訳じゃなさそうだな。放っとけ放っとけ」


船らしいものを見つけ、俺はさっそく話しかけた。
「なんだい?君たちは?」
俺はさっそく喋った。カントー地方に連れて行ってほしいと。
「なんだ?その言葉は?」
「カントーチホウニツレテイッテホシイ。」
ダンバルナイス。ビッパの技術も侮れないな。
「別にいいけど・・・。」
なぜか、軽々オッケーされた。こう上手くいくと何か不安になる。
「でも、そのポケモン達をボールの中にしまってくれ。この船は小さいんでね。」
ボールって何だ?と、思ったら俺の腕(正式には機械の腕を操っているのだが)
が勝手に動き出し、ポケットからボールを取って3匹のポケモンをしまった。
「ちょ・・・、ピカチュウ。何するのー!?」
ミミロップが悲鳴をあげてボールの中に入った。やれやれ、説明が面倒だ。
そして俺たちは船に乗った。


機械の言語にすると不自然なので普通の会話にしています


ミミロップが入ったボールがゆらゆらと揺れている。中で暴れてるのか…?
(何なのよ~っ 窮屈だわ~っ!)

「はっはっは、そのポケモンやけに暴れてるじゃないか。元気だなぁ」
「あ、あはは…普段からとても元気な奴っすよホント、あまりに活発すぎてしょっちゅうヘマするし…」
(ピカチュウッ!あとで覚えてなさいっ)
「君もポケモントレーナーなら、その子達を大切にしてやるんだぞ。どんなことがあっても。な?」
「………」

「さぁついたぞ。ここがカントー地方だ」


「御免、ちょっとトイレに行ってくる。」
「りょうかい。」

俺はトイレの中に入った。別にトイレをしにきたんじゃない。
あの事をまだ心の中で整理ができてなかったからな・・・。
便器に座って考えようと思った、その時だった。
「よう。」
・・・誰だ?!
「此処だよ、此処。」
俺はその声をたよりに、左の鏡を見た。鏡には俺に似たポケモンが写っていた。
しかし、黄色やほっぺたの赤色は黒に近い色だった。
「誰だ・・・お前は・・?」
「・・・俺はお前だ。」
何言ってるんだ?コイツは。
「これは挨拶代わりだ。」
そのピカチュウは俺に電気を発する。く・・・麻痺して動けない。
「また会うこともあるかもな。じゃあな。」
鏡からソイツの姿は消え、元通りの鏡に戻り俺の姿が写っていた。
アイツは誰だ・・・?それとも本当に俺なのか・・・?


まずはこの痺れを取らなければ。俺は放電をした。
「・・・。」
トイレが跡形もなく壊れてしまった。・・・すまん、船長。
さて、行くか。俺はトイレから出て機械の中に入り、(合体と言うべきか)外へ出て、船長にお礼を言って港から出た。
ちなみにミミロップとロゼリアとムウマージは出してやった。中にいるのは可愛そうだからな。
「あのボールの中、狭いし何もないしイライラした!」
俺に覚えてろっと行ったはずだが・・・此処は変に突っ込むとやられそうなのでやめとく。
「まぁいい、俺についてこい。」
俺がツカツカ歩いて、此処は何処だろうと思っていたらある言葉がまわりから聞こえる。
「クチバシティのジムリーダーのマチスは凄いぜー!ライチュウが強すぎてよ!」
「ピカチュウ、今の聞いた?」
「聞いたが。」
「クチバシティのジムリーダーを倒すわよ!」
いきなりカントー地方来て早々、何いってるんだコイツは。
「面白そう、ムウマージもやる~。」
「僕も面白そうですしやりたいですね。」
何みんな爽やかに賛成してるんだ。人間の世界がどんなところか分からないんだぞ。
まぁいい、よーく考えたらジムリーダーを倒すとバッジがもらえるらしい。
それを沢山集めてそこら辺のポケモンに見せれば俺の力に恐れをなして手下になるだろう。
丁度いい、俺がそのライチュウやらマチスやらを玉砕してやろう。
「でも、ピカチュウさんは戦う時トレーナーって設定だから、戦うと怪しまれるんじゃないんですか?あいつポケモンかも・・・って。」
「そうだった、まぁいい。俺たちの実力をこの地方で見せつけてやるぞ。」
「「「オー!」」」



その頃、ザングース~

「ピカチュウ殿は何処へ行ったのでござるか?!」
「旦那達はカントー地方へ行ってしまいましたぁね。」
「く・・・不覚。拙者としたことが・・・。」
「それよりあんたはだれでやっすか?自己紹介されてないんで分からないんでやんす。」
「拙者は、つるぎのまいやブレイククローで敵を倒している奴で、仲間にチャンスを与えたりして活躍しているでござる。武者修行にカントー地方へ行ってハブネークとの決着をつけようと思ったんだが、ピカチュウ殿が先に行ってしまって・・・拙者は頑張って・・・」
「要するに武者修行をしたいってことでやっすね。」
「え?」
「それならあっしに任してくだせえ!」
「ちょ・・・違うでご・・・」
ドンガラスは難しい話を聞くのが苦手で少し聞き流していたようだ。
果たして、ザングースはこれからどうなるのだろうか?!



何はともあれ、一応カントーに着いた。
あの機械は重いので脱ぐ。
「着いたわね~」
「休みましょうか」
「ムウマージおなかすいた~」
ちょっと騒がしいな。
「この付近には、ディグダが造った洞窟が在るはずだ。その近くで休むとしよう。」
「ディグダって?」
「聞いたことありませんよ」
「ムウマージしらなーい」
コイツらはともかく、新しい手下も必要だ。
ディグダの穴へ向かうことにした。


「長い洞窟ね。この洞窟はディグダ達が作ったのね・・・。」
「ちょっと休むか。」
俺たちは洞窟の壁に腰掛けて座った。疲れた。
「や・・・やめて、痛いよ~。」
「ん?誰だ。」
俺は壁に腰掛けるのをやめ立った時、地面から茶色の棒のようなものが出てきた。
「いてててて…きみ達だれ?」
「人の名前を聞く前に自分の名を名乗るのか普通だろ。」
「御免、御免…。僕はディグダっていってこの洞窟を掘っているんだ。」
「俺はピカチュウって言うだが俺の話しを聞いてくれないか?」
ピカチュウは野望を…

「面白そうだね!でも僕戦うのは嫌い…。」
「そうだ!ピカチュウ。ディグダに仮の基地を作ってももらわない?」
「それはいいですね。ディグダさんは穴掘るのが得意ですから。」
「じゃあ、そうするか。ディグダ、やってもらっていいか?」
「いいですよ。ちょっと待っててください…。」
そう言いディグダはそこら辺の壁の穴を掘り始めた。

ズドドド!ズドドドド!

待つこと10分後、俺たちの仮基地ができた。
「さて、これから手下を増やそうと思うがどうする?」
「そういえば此処からまっすぐいき洞窟を出たらトキワの森があるんですが…。」
「それがどうしたの?」
「トランセルやらコクーンやらいっぱいポケモンがいるんですがどうです?」
「虫は苦手…。」
「トキワの森か、俺が住みなれていた所だし行ってみたいな。」
「ピカチュウがそれでいいなら、まぁいっか…」
そして俺たちはディグダに道を案内にされて、トキワの森に行くことになった。
トキワの森…住み慣れた俺の森。どんなところになっているか楽しみだ。

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